診療案内

Treatment

画像診断/IVR

画像診断 〜見えないものを見つける、医療の探偵〜

画像診断科は、CT、MRI、超音波、X線などさまざまな画像検査から病気の有無や広がりを評価し、治療方針の決定に重要な情報を提供する診療科です。体に負担をかけず、内部の状態を可視化する「医療の探偵」として、診断から治療まで医療チームを支えています。
さらに、当科は院内の多くの診療科から診断レポートが頼りにされており、幅広い視点を活かした画像診断で各科の診療をしっかりと支えています。

多くの検査実績

2024年には当院で年間186,000件以上の画像検査を実施しました。X線単純撮影約98,000件、CT約41,000件、MRI約13,000件、超音波検査約29,000件など、全領域で幅広い症例を経験するハイボリューム施設です。

高性能機器での精密診断

最新の64列以上のCT5台、3.0テスラMRI4台を含むMRI装置5台、血管撮影装置6台、IVR-CT装置1台などを備え、迅速かつ高精度な診断を可能にしています。

診断と治療を一貫サポート

画像診断科では、画像から異常を正確に判断する読影と、X線や超音波で位置を確認しながら低侵襲治療を行うIVRの両方を担当しています。出血を止める、腫瘍へ薬を届けるなど、診断のみならず治療の一翼を担い診療をサポートしています。
私たちは、最新機器と確かな診断力で、見えない病気を見つけ、最適な医療につなぐことを使命としています。」

Interventional Radiology(IVR)とは?

Interventional Radiology(画像下治療)は、血管造影やCT、超音波などを使って体の中を“見ながら”行う低侵襲の治療です。胸部や腹部を開けることなく、皮膚の小さな切開から針やカテーテルを用いて病変にアプローチするため、患者さんの負担が少なく、回復も早いのが特徴です。
たとえば、外傷や術後の出血、がんによる閉塞や痛みなど、命に関わる状況にも迅速に対応できます。中には、開腹や開胸手術ではアプローチが難しい部位に対し、IVRで数分以内に止血が完了することもあります。
IVRは、患者さんにとって身体にやさしい治療であると同時に、他科の医師からも頼りにされる存在です。緊急時の止血、膿の排出、腫瘍への薬剤注入、中心静脈ポートの留置、血管拡張など、全身の幅広い領域を対象としている点も大きな特徴です。
また、当院では大学病院との連携体制も整っており、良性・悪性、急性期・慢性期を問わず、さまざまな症例を共同で経験することができます。多様な手技や疾患を通じて、実践的にIVRを学べる環境です。
さらに、2025年7月からは最新のIVR-CT装置が稼働予定で、より高度で充実した治療環境のもと、最新の医療技術を提供していく予定です。
診断と治療、多臓器にまたがる“橋渡し役”として、時には医療チームのゲームチェンジャーとなることもIVRの魅力です。患者さんや他科の医師から直接感謝の言葉をいただける機会も多く、やりがいを実感できる分野です。

当科で行っている
主なIVR診療内容

  • 頭頸部癌に対する動注化学療法
  • 肝癌に対する肝動脈化学塞栓療法
  • 部分的脾動脈塞栓術(PSE)
  • 動脈硬化性疾患に対する経皮的拡張術、ステント留置術
  • 悪性腫瘍に対する静脈ステント留置術
  • 動脈性出血に対する塞栓術(外傷性、非外傷性)
  • 内臓動脈瘤に対する塞栓術
  • シャントPTA
  • 術前門脈塞栓術
  • 喀血に対する塞栓術
  • 下大静脈フィルター留置術
  • 中心静脈ポート留置術
  • 経皮的針生検
  • 胸腔・腹腔内膿瘍に対する経皮的ドレナージ術
  • 胃瘻増設術
  • リンパ管造影、リンパ管塞栓
  • 動静脈奇形の塞栓術(大学病院と併診)
  • 子宮筋腫に対する塞栓術大学病院と併診)
  • デンバーシャント(大学病院と併診)
  • 大動脈ステントグラフト内挿術(心臓血管外科と併診)

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